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【株式投資】日経平均が上がっても自分の持ち株が上がらない!日経平均の特性を理解して指標を確認しよう!

日経平均株価

日経平均株価は大幅に上昇しているのに、持ち株が全然上がっていない!
なのに日経平均が下がると、持ち株が下がる!なんてこったい!という経験をお持ちの方も多いと思います。

これは日経平均の算出方法などその特性に理由があります。
今回は日々のニュースなどでも取り上げられる代表的指標となっている日経平均について、なぜ持ち株と連動しないのかどうすれば日経平均の上昇の利益を受け取ることができるのか見ていきたいと思います!

日経平均株価とは

日経平均株価とは、日本経済新聞社が選定・算出する日本の株式市場の代表的な株価指数です。

東証や国が作成しているわけではなく、日本経済新聞社という民間企業が算出している指数で、東証第一部上場銘柄の一部を対象としています。

日本の株式市場の代表的な指数としてはTOPIXという指数もあります。
TOPIXは東証株価指数とも呼ばれ、東京証券取引所が算出している指数になります。東証第一部上場全銘柄を対象としています。

日経平均とTOPIXについて纏めると以下となります。

日経平均… 東証第一部上場銘柄の一部を対象とした指数
TOPIX… 東証第一部上場銘柄の全部を対象とした指数

日経平均について目にする機会が多いかと思いますので、ここからは日経平均について詳しく見ていきたいと思います。

日経平均株価の算出方法

日経平均株価は東証第一部上場銘柄の中で日本経済新聞社が選定した225社の株価から算出されます。
日経平均を構成する225社については日経の公式サイトから確認です。
日経平均の算出方法は以下となります。

日経平均株価 = 【①構成銘柄の採用株価合計】 / 【②除数】
参考:日経平均株価算出要領

構成銘柄の採用株価合計及び除数について少し解説します。

①構成銘柄の採用株価合計

日経平均株価の算出に用いる株価ですが、私たちが目にする株価を直接使用するわけではありません。
これは額面上株価が大きい銘柄の影響を考慮しているためです。
500円の銘柄と50000円の銘柄を同列にカウントしてしまうと、500円の株価がほぼ意味のないものになり、50000円の株価の動向で指数が決定してしまいます。そのため株価を算出用に調整する係数を用います。

【構成銘柄の採用株価】 = 株価 × 株価換算係数

株価換算係数は、指数の算出に用いる採用株価の水準を調整する数です。
構成銘柄の採用株価は額面上の株価に対して、株価換算係数をかけて算出します。株価換算係数は原則「1」となります。但し、基準日時点(7 月末)で、銘柄の株価が日経平均構成銘柄の採用株価合計の 1%を超えている場合は、1以外の値「0.1」~「0.9」が設定されます。要するに額面が大きな値嵩株といわれる銘柄については、この係数が設定されており、額面よりも低い価額が計算用の数値として使用されます。

②除数

構成銘柄数は225のため、225銘柄の株価の合計を225で割ると平均が出そうですが、実際上は計算が異なります。
これは株式分割や併合、銘柄入れ替えなど、実質的な株価に影響がないが株価が変動する要因を考慮しているためです。 この除数を調整することで、指数としての連続性、継続性を維持しています。

除数は適宜修正されており、現在は20~30の間あたりで推移しています。

日経平均が上がっても持ち株が上がらないのはなぜか?

少し話しがそれましたが、本題に入っていきたいと思います。
日経平均が上がっても持ち株が上がらないのには大きく二つ理由があります。

  • 構成銘柄数
  • 構成銘柄比重

以下それぞれ少し解説します。

理由①:構成銘柄数

日経平均株価は東証第一部に上場している225銘柄から算出されます。
東証第一部の全銘柄数は約2000銘柄あり、東証に上場している全会社数は約3800銘柄あります。
参考:上場会社数

つまり、日経平均が上がっているといっても、3800銘柄の内、225銘柄が上がっているというだけで、あくまで全上場銘柄10%程度の銘柄から判定されているため、全市場の株価の動向を反映しているわけではないのです。

理由②:構成銘柄比重

現在の日経平均算出方法では、日経平均は一部の銘柄の動向に大きく左右されます
これは構成銘柄の採用株価計算時に一部の株価が大きく反映されてしまうためです。
この比重が大きい銘柄の株価が上がると、日経平均は上昇します。逆に、比重が小さい銘柄が上がろうと下がろうと影響は小さいです。

まとめると上場会社3800銘柄の内、そもそも算出に使われている銘柄は225銘柄
日経平均はその225銘柄の中でも比重の大きな一部の銘柄の影響を大きく受けるので、各個人が保有している銘柄の株価と日経平均の株価の動きが一致しないことも多いのです。

日経平均構成比率の確認方法

日経平均の構成比率については、日経の公式サイトから確認可能です。
また、視覚的にヒートマップで確認できるサイトもあるので合わせてご紹介します。

日経公式サイト

日経の公式サイトで日記平均の構成銘柄の比重を確認できます。
CSV形式で配布されており、構成銘柄と比率(%)が確認できます。

日経平均構成銘柄比重
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225
世界の株価と日経平均先物

世界の株価や先物、為替、仮想通貨などの情報を確認できることができるサイトです。
各種情報についてはかなり詳しくまとめられており、網羅性も高いです。こちらの日経平均についてのページで日経の構成銘柄及び比重、ヒートマップを確認可能です。

日経平均 寄与度 ヒートマップ
日経平均採用銘柄の株価・寄与度を一覧表示。リアルタイム更新。日経平均採用銘柄ヒートマップ。当日の寄与度や前日比でソート可能。
日経平均ヒートマップ
https://nikkei225jp.com/nikkei/

また同ページ内下部で、構成銘柄及び比率を確認することもできます。

日経平均構成銘柄
https://nikkei225jp.com/nikkei/

日経平均株価と持ち株を連動させるには?

日経平均株価は上場する会社のほんの一部の株価で、上げ下げすることが分かりました。
では日経平均上昇の恩恵にあずかるためにはどうすればよいのでしょうか。現物での取引という範囲において方法は大きく二つあります。

  • 日経平均の構成銘柄を構成比重に合わせて買う
  • 日経平均に連動するETFを買う

日経平均の構成銘柄を構成比中に合わせて買う方法ですが、基本的には厳しいです。
これは日経平均に連動させるため、日経平均の仕組みを正しく理解したうえでの定期的なリバランスが必要になること、および資金的にも多額の資金が必要になるためあまり現実的ではありません。
ですので、日経平均に連動するETFの購入が現実的な手段になります。ETFは上記二点の問題をクリアしてくれます。
日経平均に連動するETFで代表的なものは以下となります。

  • 【1371】NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信
  • 【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信

【1371】NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信は、日経平均の変動率に連動、【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信は日経平均に対して2倍の値動きをします。

日経平均チャート
https://jp.tradingview.com/chart/

【1570】の方が、最低取引資金が少なく、日々の出来高は多いため、人気があるようです。
リスクとリターンからどちらをとるか検討してみていただければと思います。

ETFは手数料とかがよく分からず手を出しにくいという方は以下の記事も参考にしてみてください!
投資信託・ETFの信託報酬はいつ支払うの?NISAの場合は?相場は?

まとめ

今回の内容についてです。

・日経平均は東証第一部上場銘柄の中で選定された225社で算定される
・日経平均は比重が大きな銘柄の影響を受けやすい
・日経平均上昇の恩恵を直接受けたいなら日経連動ETFを検討

日経平均はファーストリテイリングやソフトバンクなど比重の大きい一部の銘柄の影響を大きく受けます。こういった比重の大きな銘柄をメインに保有していない限り、日経平均が上がっているのに持ち株が上がらないというのは正しい状態です。もし日経平均が上昇中で、その日経平均上昇の恩恵を直接受けたいという場合は、日経連動のETFも検討してみるのもよいかもしれません。