PR

高配当銘柄を検討する際に注意すべきことは?過去のチャートの見方やおすすめバックテストサイトも紹介!

株価チャート

FIRE・早期リタイアで重要になる高配当銘柄の選び方について解説します。
高配当銘柄を選ぶ際、配当利回りや過去のチャート、業績などを見て購入を検討するかと思います。

そこで今回は私が高配当銘柄を検討するときに注意している点について紹介したいと思います。注意すべき点や注目すべき点を把握し、高配当銘柄への投資でFIREを目指しましょう

高配当銘柄への投資

高配当銘柄は何といっても高配当であるところがポイントです!笑
高配当であればあるだけ収入が増え、嬉しいわけですが、いくつか考慮すべきリスクがあります。

配当生活で問題になるのは、企業の配当が減る、企業が倒産する、企業の株価が値下がりしトータルでマイナスになるというところが大きな部分としてあります。

  • 減配リスク
  • 倒産リスク
  • 株価下落リスク

これらのリスクがどれくらいあるかを確認するために、最低限確認している点がいくつかあります。
また、それぞれ過去/予測値を確認します。

①配当履歴 ⇒ 減配リスク・増配可能性
②配当性向 ⇒ 減配リスク・増配可能性
自己資本比率 ⇒ 減配リスク・倒産リスク
チャート ⇒ 株価下落リスク

①配当履歴

配当履歴を見て、過去減配していることがないかを確認します。
過去の減配がないか、多少の減配はあっても大きく増加傾向になっていれば問題ないかと思います。

②配当性向

配当性向は、純利益の内何パーセントを配当として支払っているかを%で示したものになります。
配当性向は20~40%ほどの企業が多いですが、高配当銘柄ですともう少し高い企業もあります。
但し、高配当銘柄といえ配当性向は70%を超えていると少し気を付けた方がよいかと思います。 今は問題なくとも、今後減配リスクがあったり、増配も見込みにくかったりするためです。

③自己資本比率

総資本の内、返済不要の自己資本がどの程度あるかを%で示したものになります。
自己資本比率は業種によっても異なるため一概には言えませんが、30~40%程度以上あれば特に問題はないかと思います。

④チャート

配当をもらっていてもそれを上回る株価の下落があるとトータルとしてマイナスとなってしまいます。
これが株価下落リスクです。
今後株価下落リスクが起こりうるかを確認するためにチャートを見るのですが、過去のチャートを見る際には注意すべき点がいくつかあるので、こちらについては細かく解説したいと思います。

チャートの見方

高配当銘柄は、よく指数などとの比較チャートで検証されることがあります。
このチャート比較については気を付けることがあります。

高配当銘柄において、値上がりという部分は最重視ポイントにはなっていません
配当を多く出すというのは、基本的に成熟企業であり今後の大きな成長が見込めないか、配当を多く出すこと自体を目的としている場合が多いです。いずれにせよ、

配当がほとんどない代わりに大きな値上がり益を狙うグロース株とは根本的に目標が異なるのです。

配当銘柄への投資…配当収入によるインカムゲインを狙う
配当銘柄への投資…値上がり益によるキャピタルゲインを狙う

つまり、値上がり益を狙う投資において配当が重視されていないのと同様に、理屈上高配当銘柄への投資で値上がり益は重視すべき要素とはならないのです。

重視すべきは、値上がり益+配当益トータルでのリターンが重要です。

高配当銘柄の過去チャートの確認:ARCC(エイリス・キャピタル)

高配当銘柄として「ARCC(エイリス・キャピタル)」を題材にします。
この銘柄は米国株になりますが、配当利回りが8~12%ほどあります。

ARCC配当
https://jp.investing.com/equities/ares-capital-dividends

これだけ高配当だと怪しいと感じるかもしれませんが、怪しい企業ではありません。
アメリカBDCの企業としては最大手の企業になります。

BDCはBusiness Development Companies(ビジネス ディベロップメント カンパニーズ)の略で、米国における中堅会社や新興企業等の事業開発を金銭面及び経営面からサポートする投資会社のことです。

https://itf.minkabu.jp/learning/glossary-112

BDC銘柄は、概して高配当であることが多いです。
これは利益の90%以上を配当に回すことによって、法人税の優遇措置を受けているためです。日本のREITなど高利回りであることと同じ理由です。

但しいいこと尽くしではなく、弱点もあります。
中小企業への投資がメインのため、リーマンショックなどの金融ショック時には投資先企業が倒産するなどのリスクが高く暴落に弱いです。
また中長期的な株価の上昇はあまり見込めません。

米国株の代表的な指数S&P500ARCCの株価の値上がり率の推移について見ていきます。

ARCC比較株価
https://jp.tradingview.com/chart/

こちらは過去10年程度の推移となります。
結果は一目瞭然でS&P500が圧倒的大差で勝利しています。ARCCはほぼ横ばいですね。
値上がり益だけを見ると、S&P500一択という状況になります。

次に配当を考慮したチャート、すなわち配当を全額再投資した場合のトータルリターンについて見ていきたいと思います。

ARCC比較配当再投資
https://jp.tradingview.com/chart/

こちらは少し長く過去15年程度の推移となります。
配当再投資で見るとARCCS&P500(VOO)を上回っていることが分かります。
コチラのチャートでトータルリターンで見ると、ARCC一択という状況となります。

過去チャートの罠①:期間

トータルリターンでみると、ARCC一択となりましたが実はこちらには罠があります。
上記15年チャートを見ると、ARCCがトータルリターンで圧倒的に勝っているように見えますが、これは期間設定によって変わる場合があります。

以下、ARCCとS&P500(VOO)のトータルリターンの期間別の設定による差異を見ていただきたいと思います。
青がARCC、オレンジがS&P500です。

ARCC配当再投資比較
https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio#analysisResults
ARCC配当再投資比較
https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio#analysisResults
ARCC配当再投資比較
hhttps://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio#analysisResults

青とオレンジの線が期間別で上下入れ替わっていることが分かります。
過去5年と15年の場合はARCCのパフォーマンスが上回っており、過去10年の場合はS&P500(VOO)のパフォーマンスが上回っていることが分かります。

過去チャートを見る場合は、特定の期間だけだと偏った結果になる可能性があるので、複数の期間でパフォーマンスを確認した方がより正確な情報を得ることができます。

過去チャートの罠②:税金・手数料

過去チャートでは当然ですが、税金や手数料が考慮されていません
比較として株価の値上がりについては売却するまで税金が発生しませんので、値上がり幅を見るだけであれば、ほとんど影響はありません。ただ配当を再投資したチャートを見る場合には事情が異なります。

配当は受け取るたびに税金がかかります
国内株式であれば20%、米国株であれば30%近くの税金がかかります。
トータルリターンのチャートでは基本的に税金や手数料が考慮されていないため、実際上トータルリターンは想定より小さくなります。これは配当が大きければ大きいほど影響が出ます。
トータルリターンのチャートは、あくまで概算として利用するようにしてください。

おすすめバックテストサイト

https://www.portfoliovisualizer.com/
https://www.portfoliovisualizer.com/

おすすめのバックテストサイトとして、「PORTFOLIO VISUALIZER」を紹介したいと思います。

米国株のポートフォリオ検討時に使用できる様々な要素を検証できるサイトですが、株価のバックテストのために使用することができます。また無料です。
英語のサイトなので手出ししづらいですが、選択していくだけですので、そこまで難しくはありません。是非ポートフォリオ検討時に参考にしてみてください。

■PORTFOLIO VISUALIZER/Backtest Portfolio Asset Allocation
https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio

今回検証時に使用した設定はコチラになります。
赤で囲った部分以外は特に設定変更しておりません。

https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio

開始期間と終了期間の設定、比較するチャートを選択します。

https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio

Asset1で検証したい銘柄を選択します。
最後に青色の「Analyze Portfolio」を押すと、比較チャートなどが表示されます。

その他にも無料で使える検証用サイトを紹介しているので、興味のある方は参考にしてみてください!
米国株取引で役立つおススメの無料サイト3選!初めて米国株を取引する際には参考に!日本株でも使えます!

まとめ

今回の内容についてです。

・配当狙いの投資か値上がり益狙いの投資か目的は明確に
・配当狙いの場合は、配当再投資のトータルリターンを示すチャートを見る必要あり
・配当再投資のチャートは期間設定や税金などで結果が変動する
・米国株おすすめバックテストサイト「PORTFOLIO VISUALIZER」

投資の情報に関しては、誤った情報や偏った情報が多く出回っています。
過去のチャートや業績、配当情報などを自分で確認して、何が正しいのかを分析し、自分に合った投資方法を探ってみてください。その一端となれればうれしい限りです!